小説の中から・・・

この前、野中柊さんの本を借りてきて、
それが結構面白かったから、それからまた何冊か
借りてみた。

今読んでるのは『恋と恋のあいだ』っていう小説。

その中で、ちょっと良いなって文があったので、ご紹介。

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①主人公の女性が、人の誰もいない波打ち際を写真に収め、
 それを友達に見せたときの、友達の言葉

☆誰もいない風景には、それを見るひとのまなざしを感じられる
 から好きだな


どう?

ここ読んで、わかる〜すごくわかる〜なるほどなぁって
思ってしまいました。

今まではあんまりそんなこと考えたことも感じたこともなかったけど、
そういう思いで写真を見ると、確かにそうかも。

人や動物が写ってる写真やと、その写ってるモノの気持ちっていうか、
撮ってる人より被写体のもってる雰囲気とかを重視するけど、
確かに、風景写真やと、その撮った人(シャッターきった人)の
目線になれるって感じがするなぁ。


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②家族で夕食を食べてるとき、食べてる途中で料理やら家族の
 写真を撮り出した娘に、
 母親が、「食べる前に撮ればよかったのに」と言って、
 それに対して、父親が言った言葉

☆食べかけの方が、ライブ感があっていいかもしれないね


どうです???

確かに、綺麗に盛り付けられて、どこかの料理本に載ってるような
写真もとても良いけど、
食べかけの、ナイフが入ったミートローフとか、切り取られた
ピザとか、そういう写真って、それらを食べてる「今」が写ってる
感じでよくないですか???

記念写真や記録しておくのには、食べる前の方がいいけど、
その「料理」を記録しておくのじゃなくて、
その時の「夕食風景」として残しておくのなら、ライブ感があって
いいんじゃないかなぁって思いました!



この人の本、まだ3冊しか読んだことないけど、
しばらくはハマッてしまいそうです。